6月 3rd, 2015|ブログ|

 当ブログには、平成25年の道路交通法改正に伴う自転車の左側通行について検討した記事があります。
 今般、平成27年6月1日より自転車運転に関する改正法が施行されており、3年間に2回以上の危険行為を繰り返すと「自転車運転者講習」の受講が命じられることになりました。
 改正法施行にともなってか、当該記事へのアクセスがかなり増えており、今回は、再度自転車が通行すべき場所について検討します。

  • 自転車は、自転車道があれば、自転車道を通行しなければならない。
  • 自転車道がない場合、自転車が通行すべき原則の場所は、車道の左端側である。
  • 歩道が自転車通行可能な場合、自転車は車道または歩道を通行できる。
  • 歩道を通行する場合、車道寄りを徐行する(つまり、歩道の右側になる)。
  • 歩道に自転車が通行するための区分が設けられている場合、当該区分された場所を通行する。この時、歩行者がいなければ状況に応じた安全な速度で通行できる。
  • 小学生以下または70歳以上の人は自転車通行禁止の歩道も通行できる。

道路交通法における自転車の定義

 前提として、本稿では、自転車については一般的な「自転車」を想定することにします。
 道路交通法において「自転車は軽車両である」と定義されており、さらに「軽車両は車両である」と定義されています。

  • 自転車は、軽車両である。
  • 自転車は、車両でもある。

 これは、今回の改正法を理解する上でも非常に重要です。自転車は車両ですので、基本的には自動車と同じルールで走行する必要があるということです。つまり、一時停止の義務があるわけですね。加えて、自転車も原則的には一方通行を守る必要があるということです。ただし、ほとんどの一方通行標識には「自転車を除く」という文言が付されており、結果として自転車の一方通行は例外が原則化しているのが実情です。
自転車を除く一方通行標識

自転車が通行すべき場所と速度

 自転車が通行すべき場所は、最初のまとめで表示した順序になります。

1.自転車道

 自転車道がある場合、自転車は自転車道を通行しなければなりません(道路交通法第63条の3)。この場合、最高速度制限があれば、それに従う必要があります。

2.車道

 自転車道がない場合、自転車は車道の左側端を通行しなければなりません。(同法第17条及び18条)。自転車道は車道の一部に設けられていますので、最高速度制限があれば、それに従う必要があります。

3.車道か歩道のどちらか

 車道以外に歩道がある道路で、歩道が自転車通行できる場合、車道か歩道を通行します(同法第63条の4)。法律を読む限り、優先順位はありませんので、どちらを通ってもかまいません。通行場所は、車道は道路左側端を最高速度制限があればそれに従って通行します。歩道の場合は、車道寄りになりますので、進行方向の右寄りを徐行します。

4.歩道に自転車通行用区分がある場合

 歩道の中には、自転車マークをしるし、自転車通行帯を設けている箇所が少なくありません。この場合、自転車は、自転車通行帯を通行します(同法第63条の4)。この区分は、道路交通法では「普通自転車通行指定部分」と表現されています。
 ただし、これは自転車道ではありませんので、自転車は車道も通行することができます。
 また、歩道を通行する場合、自転車は徐行の義務がありますが、自転車通行帯を走行する場合、歩行者がいなければ安全な速度で通行できます。自転車通行帯は歩道の一部ですので、歩行者は制限なく通行することができることに留意しましょう。

5.路側帯しかない場合

 道路に歩道がなく路側帯がある場合、原則として自転車は路側帯を通行することができます。ただし、二本実線の路側帯は歩行者専用の路側帯ですので、二本実線の路側帯内を通行することはできません。最高速度制限があればそれに従います。路側帯は非常に狭く、通行場所を議論する意味はないと考えますし、それについて定められた条文もありません。しかし、上記の流れで考えると、歩行者を追い越す場合は、車道側を通行すべきでしょう。もちろん、現実的には路側帯内で歩行者を追い越すことは物理的に困難ですので、車道に出て追い越すことになるでしょう。

6.路側帯もない道路

 路側帯もない狭い道路では、原則に従い、左側端を通行することになります。

まとめ

 今回の改正により、自転車に関する取締りが以前より厳しくなることが予想されます。
 それについては、改めて検討しますが、道路交通法を遵守していれば何も心配することはありません。
 とはいえ、自転車で走る場所の優先順位など、みなが知っている訳ではありませんので、正しい優先順位を知っておくことは大切です。

な お、このブログをお読み頂いている皆様の中には、小学生以下または70歳以上の近親者がいらっしゃる方もおられるでしょう。
 道路交通法第63条の4第二号及び道路交通法施行令第26条の定めにより、上記に該当する方は、自転車通行禁止の歩道であっても歩道を通行することができます
 ただし、これにはちょっとしたオチがありまして、幼児が通行する場合でも、保護者は通行できません。これはちょっとどうかと思いますので、柔軟な運用をお願いしたいですね。

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