6月 28th, 2014|ブログ|

 今日は、最近のお問い合わせで感じることについて記述します。本稿は業務に関する雑感につき、いつもの「ポイント」はありません。

お問い合わせ、ありがとうございます。

 インターネットにホームページを掲載し、フリーダイヤルまで掲げていると、お問い合わせのお電話を頂戴します。
 私は、最近ウェブ関連のコンサルティング業務を手がける事も多く、インターネット経由でお問い合わせを頂くことの難しさをよく知る人間です。ですので、お問い合わせを頂けるということは、有り難いことだといつも感謝の想いで対応しています。

お問い合わせはお気軽に!

最近のお問い合わせに思うこと

 最近では、インターネットで簡単に情報が手に入るようになったため、お問い合わせ頂く方も、しっかりと情報収集した状態でお電話頂くことが多いように感じます。私は、基本的に通常の行政書士業務は自分でできるものであるという認識で仕事をしていますので、これは好ましいことだと思います。多くの方が法律の仕組みや個別の制度を知られることは、マクロ的な観点で考えると国益にも資することでしょう。

 とはいえ、このようなお問い合わせには、いくつか考えなければならない点があるのも事実です。
 それは、情報収集をされる際に「自分にとって都合の良い情報だけを(頭に)保存し、それ以外に目をやっていらっしゃらないのではないか」と思えることです。

ご存命中の遺留分減殺請求

 たとえば、遺留分減殺請求についてのお問い合わせを頂くことがあります。遺留分はそれが認められた相続人に取っては非常に重要とも言える権利ですので、興味を持たれるのは素晴らしいことだと思います。

「遺留分」と入力して検索すれば、多くのページで詳しい解説を読むことができるでしょう。それらの情報のほとんどは民法の条文を咀嚼してまとめ、分かりやすく書かれているはずです。
 ところで、遺留分には「遺留分の放棄」という条文で、間接的に遺留分減殺請求の行使ができるのは相続開始後である旨を定めています。そもそも相続とは自然人の死亡によって開始しますので、「遺留分」が発生するのも死亡後に決まっています。

 しかし、実際には、対象者がご存命の状態で遺留分減殺請求を行っておきたいという趣旨のお問い合わせが、少なからずあります。というより、私が受けた遺留分減殺請求に関するお問い合わせのほとんどがそうでした。

遺産分割協議と不在者財産管理人

 また、遺産分割協議のお問い合わせに絡み、失踪宣告や不在者財産管理人に関する話題が出ることもあります。遺産分割協議書の作成は行政書士の業務範囲とは言え、不在者財産管理人選任の申立は家裁管轄であって、行政書士がご相談に対応することはできません。こういった場合、私は法テラスか市民無料法律相談の活用をお勧めしています。

 この失踪宣告や不在者財産管理人制度についても「喧嘩して絶縁状態で連絡がつかないから申し立てたい」という理由を耳にすることが少なくありません。

 確かに、失踪宣告も、不在者財産管理人制度も、残された親族が長期間法的な縛りに拘束される状態を解消する機能があることは間違いありません。

 しかし、だからと言って喧嘩して家を出て絶縁状態である、というだけで不在者財産管理人制度を使って(その後財産処分の審判は別にあるとしても)その人の権利を安易に処分してしまえる訳ではありません。

 私は平成14年頃に一度だけ携わったことがありますが、それ以降、不在であることを疎明する資料が変わっているかも知れないと言う気がします(親子利益相反による特別代理人選任申立において家裁からの指導が大きく変わったため)。

 仮に分割協議をするなら、不在者財産管理人が単純に権利放棄することが認められるとは、私には思えません。その場合、近時の流れから考えると持ち分に相当する分割代償金の支払いが必要になるのではないでしょうか。

まとめに代えて

 インターネットで情報集する場合に押さえておいた方が良いのは、その情報の鮮度です。いくら見た目が綺麗なホームページであっても、その情報が2006年のものであれば、法改正が行われている場合もありますし、しっかりとセカンドオピニオンを取っておかれることが大切です。

 また、自分も含め、人は誰でも自分にとって好ましくない情報は見落としがちになるように思いますので、広く客観的に情報収集し、選択と判断の素材になされると良いでしょう。

「そのために電話してるんでしょう」って?
 ごもっともです。私も常に正確に分かりやすくお答えできる専門家であるよう、研鑽に励みます。

最後までお読み頂いてありがとうございます。
 一生懸命書いたオリジナルの文章なのでコピーはしないでくださいね。IPアドレスとコピーされた場所を特定できるシステムになっています。(さらに詳しく)