2月 28th, 2012|ブログ|

 今日は、戸籍の届出についてのお話しです。

<ポイント>
・戸籍に関する届出は、書面のほか、口頭による届出も認められている。
・口頭で届ける場合には押印が必要となる。
・使者と代理についての区別を知る必要がある。

1.戸籍届出のウラワザ?

 これは、一般には知られていないことですが、戸籍の届出というのは、書面でなく口頭でもすることができます。

戸籍法
第37条  口頭で届出をするには、届出人は、市役所又は町村役場に出頭し、届書に記載すべき事項を陳述しなければならない。
(第2項以下省略)

 戸籍法に、「ズバッ」と書いてありますので、これを拒むことはできません。ですので、出生届も協議離婚届も口頭ですることができます。

2.「代理人」による届出

 よく、「代理人が届けても大丈夫ですか?」と言うご質問を受けることがありますが、この「代理人」という言葉には、検討が必要となります。
 届出を委任するのであれば、代理人は、代理人を申請人として行うことになります。書き上げた届出書を役所に提出する行為は「代理」とは言わず、「使者として届出を提出する」行為となります。戸籍届出は郵送でも行うことができ、当事者が役所へ出向く必要はありません(戸籍法第47条)。郵送でも出来るわけですから、身内の方が直接届けることはもちろん可能です。

 一方、代理人が届け出ることについては、戸籍法第37条第3項が、「届出人が疾病その他の事故によつて出頭することができないときは、代理人によつて届出をすることができる。」と定めています。
 この規定は、口頭による届出を定めた第37条中にあって、「出頭することができないときは」と限定されていることから、代理人として届け出ることができるのは、口頭によってのみである、と解されています。何故なら、書面で届け出るのであれば、郵便を使ったり使者に頼んだりすることで自ら出頭する必要はなく、「出頭できないときは」という要件に該当しなくなるからです。

 しかし、重要な創設届出を口頭による届出で代理人に委任すると、本人の意思確認が十分できないことになってしまいます。そこで、認知や縁組、婚姻など(戸籍法第37条第3項ただし書きの中から一部を抽出)の創設的届出は、代理人からの口頭届出は認められません。なお、繰り返しますが、届出人が書いた書面を提出しに行くことは代理ではなく使者となりますので可能です。

 その他の届出については代理人が口頭で行うことができはしますが、委任状は当然必要になってきます。委任状を書くくらいなら届出書を書いた方がいいようにも思えますので、この口頭代理での届出が実際の現場で使われることはあまりないのではないかと思います。実際、役所でそのような現場を見たことは一度もありません。

3.まとめ

 一般的に「代理人が届けても大丈夫ですか?」という質問の場合、その実質は使者提出の件であることが多いので、書き上げられた届出書は、身内の方が提出することができます。

 戸籍届出における代理と使者に関する区別は知っておいて損はありません。ご参考になさってください。

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