私は、行政書士として、これから離婚されるご夫婦、離婚届を提出されたばかりの元ご夫婦にお会いし、協議書の作成を受託しています。

 争うことなく合意した上での協議書作成ですので、経緯や心情をこちらから伺うことはありません。ご相談段階でそのようなお話しをお聞きすることはもちろんあります。

「せっかく縁あって夫婦になったんだからできるだけ離婚せずに済むようなカウンセリングってないものなんだろうか」と考えたこともありました。

 子どもさんがいらっしゃる場合、素直に「両親で育てるのが一番いいはずなのに」と思うこともあります。

 けれど、ご相談を受け、協議書を紙に残していく中で、結んだ糸が物理的にほどけるの同じように、人のご縁もまたほどけるものなのだ、と言うことを人間として、資格者として受け止めるようになり、また、それを受け入れながら執務しています。

 私は、「自分の仕事で人が幸せになってほしい。」と考える人間です。会社を作ったり、難しい許認可だけではありません。車の名義書換だって、お互いに「ありがとうございました」で仕事を終わらせることができる。

 そして、常に「この書面でお互いが人生の節目から新しい出発をして欲しい」という想いで協議書に向き合い、それをお渡しする依頼者様に向き合っています。

 私はどのお客様に対しても「何かあればお気軽にご相談下さいませ」と申し上げてお見送りします。でも、離婚協議書をお渡しする際には、「お二人ともお幸せに」と言う想いでおります。言葉には出せませんが、協議書一枚にも、書く人間の想いが込められていて、文字にはできないメッセージがのっかってるんだ、と言うことを知っておいて頂きたい、と思うのです。