1月 19th, 2012|ブログ|

 今日は、昨日掲載した海外婚姻と戸籍届出-浜崎あゆみさんの婚姻と離婚に関する考察に関連した、世界各国の『婚姻の方式』についてのお話しです。

<ポイント>
・婚姻の方式は各国により異なる。

1.『婚姻の方式』とは。

 グローバル化が進む中で法律がどのように適用されるかにつき、日本では『法の適用に関する通則法』という一般法が大きく定めています。
 婚姻に関しては、第24条に規定されています。 

第24条 婚姻の成立は、各当事者につき、その本国法による。
   2 婚姻の方式は、婚姻挙行地の法による。
   3 前項の規定にかかわらず、当事者の一方の本国法に適合する方式は、有効とする。ただし、日本において婚姻が挙行された場合において、当事者の一方が日本人であることきは、この限りでない。

 婚姻の成立に関し、日本では民法で要件が定められています。法学的には実質的要件と形式的要件に分類されており、実質要件としては重婚でないこと、近親婚でないことなどが定められており(民法第731条から第737条)、形式的要件は、戸籍の届出となっています(第739条)。

 では、『婚姻の方式』についての定めはどうでしょう。民法では『婚姻の方式』という文言は使われていません。そこで、この『婚姻の方式』が何を意味するのか、読み解く必要が出てきます。まずは、海外における『婚姻の方式』を知ることで、日本における婚姻の方式が何なのかを考えていくことにいします。

2.世界各国の『婚姻の方式』

 世界各国の婚姻の方式を知るには、大使館のサイトを検索するのが近道だと思い、「日本国大使館」で検索しました。
 以下、事例です。

在フランス日本国大使館の婚姻に関するページ
 サイトによると、フランス式の婚姻は「婚姻日当日に当事者および証人が出頭して、市長の面前で婚姻の宣誓を行うことにより成立」するそうです。

在タイ日本国大使館の婚姻に関するページ
 サイトによると、タイ式の婚姻を行うには、当事者がタイの役場へ出頭する必要があるようです。このページ、役所っぽくない文言が入っていて、好感度大です。

在中国日本国大使館の婚姻に関するページ
 サイトによると、役所への出頭が必要なようです。

在モロッコ日本国大使館の婚姻に関するページ
 サイトによると、裁判所への書類の提出が必要なようです。

在インドネシア日本国大使館の婚姻に関するページ
 イスラム方式と非イスラム方式では手続が異なるようですね。いずれにせよ、当事者の出頭が必要なようです。

3.日本における『婚姻の方式』とは。

 昨日のブログでは、浜崎あゆみさんの婚姻が日本法でも有効に成立していると言えるのかにつき検討しました。そして、日本の婚姻成立要件は戸籍届出であるが、外国の方式で婚姻した場合には報告の義務があるのではないかと言う結論を書きました。
 今日、大使館のサイトを閲覧していると『外国の方式で婚姻した場合の戸籍届出(報告的届出)』と記載された箇所が散見されましたので、やはり、法の適用に関する通則法第24条第1項で定める『婚姻の成立』とは、婚姻するために必要な実質的要件(年齢や重婚でないことなど)を指し、第2項の『婚姻の方式』とは、形式的な成立要件を意味するということになるようです。
 従って、「日本における『婚姻の方式』とは、戸籍の届出である」という極めて常識的で、わかりきった結論にたどり着くわけです。

4.まとめ

 世界各国それぞれに実質的な婚姻の成立要件が定められ、形式的な成立要件である『婚姻の方式』が存在します。しかし、中国では、日本人と中国人が婚姻する場合、日本人も中国における婚姻の実質的成立要件を満たしている必要があるなど、婚姻の手続は国によって異なるようです。
 ブログを書くにあたり、色々調べて勉強になりました。ご参考になれば。

最後までお読み頂いてありがとうございます。
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