10月 14th, 2018|ブログ|

 平成30年6月15日の条例改正に伴い、同年9月15日以降に計画する簡易宿所は、施設内、施設外帳場或いは待機場所に誰かを駐在させることになりました。
 本稿では施設外帳場に関する情報を随時公開していきます。必要に応じ加筆修正を行いますが、その履歴は特段記録しません。現時点で分かっている情報をお伝えしていきます。
【最終更新日:平成30年10月14日】

施設外玄関帳場とは

 施設外玄関帳場とは、ごく簡単に言えば「外部に設ける帳場(フロント)」ということになります。平成28年4月1日より旅館業の面積基準が緩和された後も、京都市で簡易宿所を開業する場合は町家を除き帳場が必要でした。
 しかし、その帳場は実質的に機能していないケースが少なからずあり、また国土交通省より外部帳場に対する通知が出たことなどもあってか、京都市は方向転換を行い、平成30年6月15日の条例改正で外部の帳場である「施設外玄関帳場」の存在を認めることになりました。

施設外玄関帳場の要件

  • 旅館業施設の一部であるため住居系施設との混在が認められない。
  • 位置は、ゲストハウスから移動距離で800m以内が一つの目安となる。

 施設外玄関帳場は、まず、帳場である以上「旅館業施設の一部」と考えられています。京都市では条例で住居部分と旅館部分の動線を分けるよう定められていますので、施設外玄関帳場もこの規定に服することになります。
 具体的に言えば「他に居住者が居る賃貸マンションの一室などに施設外玄関帳場を置くことはできない」ということになります。

 次に、距離の制限があります。条例では「おおむね10分の距離」とされていますが、これは800mと要綱で置き換えられており、数字としては800mが一つの基準となるでしょう。「おおむね」とありますので一定の幅はあるようですが、聞き及んでいる情報によると880mが限界ラインのようです。
 ちなみに、この距離は直線距離ではなく移動距離になります。当事務所では、グーグルマップで経路確認を行う他、GPSを用いて実際に距離を測るなどの事前確認を行っています。
 なお、施設外帳場とは別に駆け付け要員の待機場所を設ける場合、こちらも施設から移動距離で800m以内となります。

帳場そのものの要件

 帳場の要件も変更になっています。あの忌まわしい(笑)開口部2分の1以上は撤廃され、開口部の高さが1,100mm以上になっています。これは大きな緩和ポイントですね。ただし付加された要件もあります。帳場の横幅でして、横幅は原則1,000mm以上、つまり1m以上が必要となります。ただし、宿泊定員が9名以下の施設では60センチあればよいと、緩和されています。
 面積算定についても細かく決められました。幅60センチ未満の狭小部分や高さ1,800mm未満の部分は面積算定できません。帳場は階段したに作ったり、狭い部分を加算して2㎡を狙うことがありますので、この点は要注意です。
 なお、必要面積2㎡は変わりません。

駐在要件に関する検討

 次に、人の要件について検討していきます。

  • 駐在は「チェックインからチェックアウトまで」の間である。
  • モニター監視役と駆け付け人員、つまり最低で2名の駐在が必要となる(例外ある模様)。
  • 施設外帳場があっても、別に待機場所を設けることは差し支えない。
  • 施設外帳場以外に待機場所を設ける場合は、最低各1名の駐在が必要となる。

 まず「駐在」の概念ですが、上手いこと書くな、というのが感想です。「常駐」と書けば一歩も外に出られない雰囲気を感じますが、田舎の駐在所ではおまわりさんがパトロールで留守している時間帯も少なくありません。京都市さんとしてはもちろん「常駐」に近いイメージで捉えていらっしゃるのでしょう。このあたり、問題点はこれから整理されていくのではないかと思われます。
 駐在が必要な期間ですが、これはチェックインからチェックアウトまでの間です。ゲストハウスが空いている時間帯は当たり前のことですが駐在している必要はありません。

 次に人数です。施設外帳場を設ける場合には出入口にカメラの設置が必要となります。そして施設外帳場でそのカメラで人の出入りを「常時」監視しているということになりますので、監視役に1名が必要となります。そして、万が一の場合に駆け付ける人員として1名が必要で、原則2名が必要です。ただし例外もあるということなのですが、それは事案によりけりらしく、決まった要件は情報として得ていません。確定した情報が分かればご案内致します。

 施設外帳場を設ける場合であっても、別に駆け付け人員の待機場所を設けることは可能とされています。この時、この待機場所については旅館業施設と見なされず、従業員の個人宅であっても差し支えありません。
 しかし、施設外帳場には必ず「監視員」が1名必要ですので、待機場所を別に設けるということは、例外なく最低2名の人員が必要になります。
 なお、一人の駆け付け要員が担当できる施設は5軒までとなっていますので、施設外帳場で10施設のフロント業務を行う場合、2名の駆け付け要員が必要となります。

まとめ

 施設外帳場はまだ運用がはじまったばかりで件数はそう多くないそうです。今までに許可を得ていた施設は2020年3月末日までは現状の運用が可能ですが、それ以降は施設内に駐在するか施設外玄関帳場を用いることが求められます。しかし、この運用が本当に可能なのかについては慎重な検討が必要でしょうし、2020年3月までに紆余曲折があることも予想されます。
 このページは随時更新し、実務で触れている最新の情報をお届けしていきますが、情報には鮮度がありますので、掲載している情報が常に最新で正しいとは限りません。具体的な案件がある場合は、インターネットの情報を鵜呑みにせず、京都市医療衛生センターさんや弊所のような実務家にご相談なさることをお勧め致します。

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